令和二年 年頭にあたり
2020. 1 .1
・令和二年 元旦
謹賀新年
元日の こと皆非〔みなひ〕なる
はじめかな(高浜虚子)
※高浜虚子
たかはま‐きょし
俳人・小説家。本名、清。愛媛県松山生れ。二高中退。正岡子規〔まさおかしき〕に師事。
「ホトトギス」を主宰して花鳥諷詠〔かちょうふうえい〕の客観写生を説いた。
「五百句」「虚子俳話」など。「俳諧師」「風流懺法〔ふうりゅうせんぽう〕」など
写生文の小説でも知名。文化勲章。(1874~1959)
和尚の蛇足
元旦を迎え、何か新規一変したような気持ちになる時である。
「皆非なる」とはいつもとは違っている、ということである。
高浜虚子は花鳥諷詠を説いていたが、実は「その自然(対象)には「人間界」も含まれている」と考えていたようである。
そういう目で見ると、辺りの景色が違って見えるばかりでなく、その内に人間のあり方
も含まれているのかなと思う。そういう味わい方も出来るであろう。